1996年5月号 金型ジャーナル 
 

【本誌KJインタビュー英文に】
伊藤製作所が比大使館から感状

本誌96年2月号掲載のKJインタビュー「フィリピンを発信基地に21世紀は全世界へインターネット網」の記事が当該の伊藤製作所・伊藤澄夫氏の手によって英文に翻訳され、"参考資料"として在日フィリピン大使館の目にとまり話題を集めている。この記事は伊藤製作所がフィリピン華僑と合弁で金型製作とプレス加工の進出を決め、同時に21世紀への展望を語ったものだが、進出の背景に、フィリピンがこれまでイメージが芳しいものではなかったことに対し、同社長は長い間現地事情をリサーチ。日本に伝えられているほど治安の悪さなど誇張されている点や教育レベルの高さ、素直な人間性など海外投資先として将来的に有望だと語ったものを、同社が得意の語学力を生かして英文に翻訳。これが中日フィリピン大使館Elmer L. Nocheseda氏の目にとまり、同氏から感謝状が同社に送られてきたというもの。それによると、"フィリピンはこれまで政治不安や治安の悪さをことさらに日本のマスコミが取り上げていたが、実際に現地事情に詳しい伊藤社長がイメージを変えてくれたことに感謝する"と言った内容の文書。本記事は全文7ページ、これを同社は英文5ページで構成し、カラーページはカラー複写機で処理したもので、フィリピン現地でのPR効果に役立てたいとしている。同社は伊藤社長が、若い従業員に語学力を身につけさせていることから海外戦略上大きな武器となっており、国際企業として今回のフィリピン進出に弾みをつける絶好の機会としている。同社のこうした潜在武器と今回のパーフォーマンスは、日本の中小企業の国際化べたを一掃する意味からも期待がかけられる。